タワーマンション、高層マンション、こうした高さのあるマンションは社会的ステータスの象徴となっているところがあります。

しかし、単純に高いところが怖いとか、火事が不安とか、そうした理由で低層マンションを選ぶ人もいるでしょう。

この記事では、低層マンション、高層マンションそれぞれを比較して、メリットやデメリットを紹介していきます。

 

【比較結果】低層マンションは高層マンションにはないメリットが多い!

一般的な定義としては、低層マンションとは3,4階程度のマンションを指し、高層マンションは6階以上を指すと言われています。

また、4〜5階建てのマンションを中層マンションと呼び、20階以上を超高層マンションと呼びます。

しかしこれは厳密な区別ではないようで、状況や比較対象に応じてその程度はある程度変わると言われています。

特に中層を考慮しない場合は、ざっくりと3~4階程度のマンションを低層マンション、20階以上を高層マンションと呼んだりもします。

今回は比較しやすくするため、こちらのざっくりとした定義を採用します。

低層マンションは高層マンションにはないメリットが多くあると言われていますが、それぞれメリットを比較しつつ、いかに詳しく見ていきましょう。

低層マンション 高層マンション
費用 郊外に建設されることが多いことから比較的購入費用・家賃は安い 高層になると家賃・購入費用が高いが低層は意外と安い、戸数が多いので管理費・修繕積立金が安い
住みやすさ 広々として住みやすい 日当たりが良好 コンシェルジュがいるなど配慮が行き届いている
立地・周辺環境 郊外に建っていることが多いので静か、自然が多い 一等地でも都心であれば夜は静か
アクセス 駅から程よく離れている 駅直結など利便性高い
設備・防犯性能 低層のため特に子供、老人にとって利便性がいい 高層は防犯性能が高い、タワーマンションは施設が充実
地震・台風(災害) 高さが低いので消防も行き届く、避難しやすい 耐震構造がしっかりしていれば逆に安全
ライフスタイル 家族向け 共働き夫婦向け

 

費用の比較

まずは気になる費用面の比較をしていきましょう。

低層マンション、高層マンションと聞くと、多くの人が高層マンションの方が社会的ステータスが高く感じられるはずです。

実際に、マンション購入費用、および賃貸契約時の家賃を比較した時、高層マンションの方が費用は高くなると考える人も多いのではないのでしょうか。

しかしマンションの家賃や購入費用は、高さというよりは立地条件によって左右されるものなので、単純に低層マンションと高層マンションどちらが高いかと言われれば、それは一概には言えません。

ですが、高層マンションは一等地に建てられることが多いので相対的に家賃は高くなりますし、ある程度高層階には需要もあるので高くなりがち、という側面はあります。

高層マンションの場合は規模が大きく、戸数が大きいことによる恩恵(これをスケールメリットと言います)が大きいことがメリットとして挙げられ、コストパフォーマンスが良いです。

あまりにも設備が良すぎる場合は別ですが、相対的に戸数が大きいことが好影響となって、管理費用や修繕積立金が安く済む場合も少なくありません。

また、将来的に売却を検討しているのであれば、高層マンションの方が圧倒的に資産価値が高いというのが大きなメリットとなるでしょう。

 

低層マンションは、郊外の閑静な住宅街などに建てられることが多く、需要がそこまで高くない郊外であれば、その分だけ安くなりやすいというメリットがあります。

分譲費用が安いだけでなく、マンションであることから戸数あたりの土地の広さに制限があるため、土地の広さに対して課せられる固定資産税も割安になります。

低層マンションは低層で郊外に建てられることが多いことから広々と住むことが可能で、マンションの敷地内に駐車場や駐輪場も充実している傾向にあります。

一戸建てと同じような開放的な生活ができる割に、一戸建てに比べて固定資産税が安いのも魅力と言えるでしょう。

 

住みやすさを比較

低層マンションは、閑静な住宅街に建てられることが多いです。この事実だけでも多くのメリットがあります。

例えば、純粋に周りが栄えていないぶん、非常に住環境が静かです。

また、周りに高い建物があまりないので日当たりが良好であること、一等地に建てられる高層マンションと比較すると1人当たりが使える共用スペースが広いのがメリットです。

1階に住めば、専用の庭を持つことができるマンションもあり、ガーデニングなど地球環境にも優しい趣味を楽しめます。

また生活動線が戸数の多い高層マンションと比べてシンプルで、広すぎもせず、狭すぎもせず、高さもないため、家と外の出入りもしやすいですし、窓を開けられて開放的です。

 

高層マンションのメリットは、純粋に立地がいいので、利便性が高いことが挙げられますし、何と言っても眺望が抜群です。

高層にあることから、周りに遮る建物もありませんし、日当たりも非常に良好です。

一定以上の高層階であれば虫が全く出ないというのも大きなメリットでしょう。

羽虫はそこまで高い場所には飛ぶことができませんし、ゴキブリなどの害虫も高層階までは入ってこられません。

そしてある程度社会的ステータスの高い人が住んでいるので、無駄に騒ぐ住人もいませんし、セキュリティもしっかりしていることから、高層階は静かで安心して暮らすことが可能です。

 

立地・周辺環境を比較

低層マンションは、何と言っても周りが静かで、高い建物がないというのが一番のメリットです。

また、低層マンションが多く建つ地域は、第一種ないし第二種低層住居専用地域といって、都市計画により建物の高さに厳しい制限が設けられています。

この制限によって、周りに建つ建物が10〜12mまでの低い建物しかない上、都市計画上、将来にわたっても周囲に高い建物が建つ可能性が殆どないというのが大きなメリットです。

周辺には低層のマンションやアパート、一戸建てが立ち並ぶ閑静な住宅街であることが多いため、長きにわたって落ち着いた静かな環境が得られます。

後から建設される施設も、一戸建ての住居や、小学校・中学校、小規模な商店など比較的低階層の小さな施設のみ建てることができるようにも制限されていますので、騒がしい商業施設が建つ心配もなく、周辺環境としても隣接する建物との距離が比較的多く取られているので、開放感があります。

更には、比較的駅から離れた静かな場所に建っていることから、周辺に緑が多いことも大きなメリットになります。場所によっては庭に木が多く植えられているマンションもあり、瑞々しい空気のなかで暮らすことが可能です。

 

高層マンションの場合は、逆に一等地に立っていることから、周辺環境が非常に便利なのが特徴です。

立地としては駅前などで公共交通機関とのアクセスも抜群である一方で、高層マンションに住んでいると多くの場合セキュリティも充実していますし、高層階になればなるほど、地上の煩わしさから開放された静かな空間に住むことが可能です。

高層マンションはそれ自体が高いため、周りに同じレベルの高層マンションは建つ可能性はなくはないものの、高層に住んでいれば、そうそう追い抜かれることもないです。

また、高層ゆえに自分の部屋の周りには同じ階層の住居を除けば空しかなく、眺望も素晴らしいため、低層マンションとはまた違った意味での開放感があります。

 

アクセス性を比較

低層マンションは、駅からは少し離れた場所が多いです。

そのため、公共交通機関をよく使う場合は、少し歩かなければならなくなります。

しかし、高層マンションのようにエレベーターが混雑し利用者で渋滞が起きたり、エレベーターそのものの移動時間がかかるなどがないばかりか、エレベーターを使わず階段で簡単に地上まで降りることもできます。

また低層マンション施設内はあまり設備が多く設けられるような傾向はないため、動線がシンプルであることも大きなメリットです。

規模もあまり大きくないので長く歩いたり迷ったりすることもなく、簡単に出入りが可能です。

駅から離れている分静かな地域に住むことができますし、駅から遠くても低層マンションが多く立ち並んでいたりと住宅開発が進んでいるとバスも多く停まりやすくなります。あまり不便さは感じないでしょう。

 

高層マンションの場合は、駅直結、あるいは駅からすぐ近い、非常に便利な立地に立っていることが多いので、マンションから一歩出ればもう駅は目の前、ということが多いです。

こうした絶対的な利便性を求めて高層マンションに住む人も多いでしょう。

 

設備・防犯性能を比較

低層マンションのいいところは、設備が多すぎず、かつ開放感に恵まれていることです。

低層マンションは高層マンションに比べて周辺にも使える土地が多いことから、住民専用駐車場が敷地内にある場合も多いですし、自転車を置くスペースにも恵まれています。

戸数も少ないので、管理人がいる物件であれば防犯性もある程度は保証できるでしょう。

 

また、高層マンションの場合は、何と言っても設備の多さが魅力的です。タワーマンションなど階層が高くなればなるほど、規模が大きくなるぶん、マンション内の施設が充実する傾向にあります。

カフェ、ジム、シアタールーム、キッズルーム、自習室、ビューラウンジなど、住民が施設を活用して運動したり、のんびり眺望を楽しめるなど、高層マンションにも大きなメリットがあります。

高層マンションの場合、セキュリティは抜群で、入り口には管理人やコンシェルジュが控えていますので、人の出入りには非常に気を遣ってもらえる体制が整っています。

20階以上の高層階であれば、外から泥棒が登って侵入することなど不可能です。

 

台風・地震(災害)への安全性を比較

低層マンションは、いざ災害等が発生しても、住居と地面が近いので、すぐに階段を降りて避難できるというメリットがあります。

また、周辺に小学校、中学校、公園などの広い避難場所が充実していて、人通りも比較的少ないことから効率よく避難ができます。

そもそも階層が少なく周辺に高い建物もないことから、建物の倒壊やガラスが落ちてくるなどの被害も少なく済みます。

高層マンションは、高いので部屋が低層よりも余計に揺れてしまうというデメリットはあります。

近年は法律も非常に厳しくなって免震構造がしっかりとしているマンションが多いので、地震の時の倒壊の可能性はほぼないといっていいでしょう。

家具さえしっかりと留めるなど倒れないように対策しておけば、あまり被害は起きないでしょう。

 

 

ライフスタイルに応じた環境を比較

低層マンションは、基本的に家族で住むことを前提とした、部屋数豊富な広々とした物件が多いのが特徴です。

駐車場など共用スペースも広く取られているし、緑も多いので、子供にとっても住み良い環境となっています。

近所に公園があれば、子供も思い切り身体を動かして遊ぶことができます。

家族が集まって住むには、低層マンションが適しているといえるでしょう。

また、低層にあることから子供、老人が外との出入りをしやすいというのが大きなメリットです。

低層マンションは高くても5階程度ですから、エレベーターが仮に停まっても、登り降りできない階数ではありません。

高層マンションは逆に、共働きの夫婦に最も適しています。

コンシェルジュがいるので子供が一人で帰ってもセキュリティ上安心できます。

共用施設もしっかり整備されているので、仕事以外にあまり気が回らない共働きの夫婦でも、十分にしっかりとしたサービスのもとで暮らせる利便性に富んでいます。

 

 

マンション選びでは重要!低層&高層マンションのデメリットも比較

低層マンションのデメリットとしては、純粋に戸数が少ないこともあって、高層マンションに比べると規模が小さく、純粋に1棟あたりの戸数が少なくなる傾向にあります。

そのため、管理費用、修繕積立金の負担が増える傾向があります。

そして駅や都心からの距離が離れていることが多いため、通勤に時間がかかり、時間ロスやコストが大きいことが挙げられます。

こればかりは仕方がないのですが、利便性と住みやすさは天秤にかけてどちらかを選ぶしかないでしょう。

また、静かで暮らしやすいからこそ、防犯性能上の不安はどうしても出てきてしまいます。

住民が出入りしやすいということは、悪意を持った第三者の侵入も容易ということだからです。

安全性や快適さでいうと、3~4階程度の高さでは、害虫が普通に窓や地面から家に入ってきてしまいますし、地震の際に1階に住んでいると、潰れる危険性があります。

高層マンションのデメリットとしては、何と言っても地震などの災害の時、不都合が発生しやすいことが挙げられます。

まず、地震など災害が起きるとエレベーターは止まってしまいます。

更に、高い場所であればあるほど、水道やガスなどライフラインがストップする期間が長くなりますし、消防車の水も届かなくなります。

水が出ない、避難しようにも降りられない、その状態で何日も過ごさないといけないかもしれないことを考えると、高層マンションは非常に怖いと言えます。

20階、ましてや30階から、2Lのペットボトルを3〜5本持って上り下りができるかと言われたら、難しいのではないでしょうか。

また、高層マンションになると窓が開けられないのもネックです。

ある程度高層階になると、強いビル風が発生するため、カーテンは開けても問題ないですが、窓を開けることはできません。

そのため、洗濯物をベランダに干すこともできません。

乾燥機を導入しなければならずコストもかかりますし、気持ちのいいお日様の匂いなどとは無縁になります。

 

まとめ:低層マンションも視野に入れたマンション探しを!

今回は、低層マンションと高層マンション、それぞれのメリットとデメリットを比較してみました。

資産価値も高く、コンシェルジュや共用施設など設備やサービスが充実した高層マンションに住みたい人も多いのは事実でしょう。

しかし、高層マンションにもどうしようもないデメリットというのはあって、特に災害が起きてしまった時の不都合は、低層マンションとは比べ物にならないほど大きなものです。

マンション探しの際は、階数に強いこだわりは持たず、すべてのマンションを視野に入れてみてはいかがでしょうか。

 

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