
首都圏を中心に各地で増えているタワーマンション。
タワーマンションへの引越しを検討されている方にとって、マンションの防災対策、特に地震についての対策の部分はとても気になりますよね。
今回は、タワーマンションの地震に関するリスクと地震対策について紹介します。
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1. タワーマンションの地震に対する5つのデメリット
タワーマンションは地震に強い
首都圏を中心に人気が続いているタワーマンション。
たとえば、豊洲駅周辺には、駅から徒歩5分圏内に限っても、以下のような超高層マンション(20階以上)があります。
- 豊洲シエルタワー(東京都江東区豊洲5丁目、豊洲駅から徒歩1分40階建て、総戸数565戸、2006年9月竣工)
- シティタワーズ豊洲ザ・ツイン サウスタワー(東京都江東区豊洲3丁目、豊洲駅から徒歩4分48階建て、総戸数1063戸、2009年2月竣工)
- シティタワーズ豊洲ザ・ツイン ノースタワー(東京都江東区豊洲3丁目、豊洲駅から徒歩4分48階建て、総戸数1063戸、2009年2月竣工)
不動産経済研究所によると、2019年以降に完成する超高層マンションは300棟11万戸以上。
勝どき駅周辺や月島駅周辺、日本橋駅周辺には、50階以上の超超高層マンションの計画もあります。
ただ、超高層のタワーマンションは、一般的なマンションに比べて地震に弱いというイメージを持たれている人もいらっしゃると思います。
じっさいは、そんなことはありません。
一般にタワーマンションは丈夫な設計、頑丈な構造、最新の技術を取り入れているため安全です。
地震の影響でタワーマンションが倒壊することはまずありえません。
ただし、地震災害の時にはタワーマンションゆえの問題も起こります。
タワーマンションの地震におけるデメリットは以下の5つです。
(参照:高級マンションドットコム「タワーマンションは地震に弱い?!被害に合わないために知っておくべき5つのこと」)
1-1. タワーマンションでは建物が揺れやすい
地震には小刻みに揺れる地震とゆっくりと大きく揺れる地震の2種類があります。
大きく揺れる地震のことを長周期地震動といいますが、タワーマンションは高さがある分、揺れの幅が大きくなるため長周期地震動が起きるとかなりの揺れを感じます。
そのため震度2や3の揺れについても上層階では体感的には震度4以上に感じたり、逆に震度1以下の小さな揺れでも上層階では揺れを感じ取ったりすることがあります。
大きく揺れたとしても建物が倒壊することはありえないんです。
ただし、揺れによって家具や電化製品が倒れる危険性はあります。
そのため耐震用の突っ張り棒や地震防止のストッパーを使って地震による物の落下を防ぐ対策をとる必要があります。
1-2. エレベーターが使用できなくなる可能性がある
マンションのエレベーターは運転中に大きな振動を感知したり、緊急地震速報を受信したりすると緊急停止します。
緊急停止してもエレベーター内にあるインターホンで管理会社などと連絡を取ることができるため、エレベーター内から脱出することはできます。
ただし一度緊急停止したエレベーターは復旧までに時間がかかります。
安全確認や復旧作業で確認が取れないと、エレベーターを利用することができないため、場合によっては数日間利用できなくなることもあります。
そのため高層階に住んでいる場合には、仕事や買い物など数日間は階段のみで生活をしなければならなくなる可能性があります。
高齢者や小さな子どもがいる場合にはエレベーターが利用できない間は外に出ることができなくなる恐れもあります。
ただしマンションによっては非常用のエレベーターが設置されているところもあり、救助や非難などの緊急用として使用できるため、別の場所に避難するか、マンション内にとどまるかの判断をする必要があります。
1-3. 食料や水の確保が難しくなる
地震の規模によってはエレベーターが数日間停止することもありますが、そのようなときに問題になるのは食料の確保です。
階段を使って買い物をすることはできますが、高齢者にとっては体力的にかなり難しいでしょう。
マンションでは収納スペースに限りがありますが、万が一のことを考えあらかじめ数日分の食料を備蓄しておく必要があります。
大きな地震が起きると停電になることがあります。
電気が使用できなくなることも問題ですが、それ以上に停電によって水をくみ上げるポンプが使用できなくなり、断水してしまう危険性があります。
断水すると水が飲めなくなるだけでなく、トイレの水も利用できなくなります。
そのため緊急時や災害時に備えて飲料用や手洗い用の水や簡易トイレを備えておく必要があります。
1-4. 地震による火災にも注意
地震は直接的な揺れによる被害だけでなく、二次災害を招くことがあります。
代表的なものとしては地震火災があります。
タワーマンションで地震火災が起きた場合には、建物の高さが原因で消火活動が遅れることもあります。
タワーマンションによっては、火災の危険性に備えてスプリンクラーを設置しているところもあります。
賃貸のタワーマンションを選ぶときには、スプリンクラーなどの防災設備が備わっているか確認するようにしましょう。
1-5. 管理費が高くなることも
タワーマンションでは、建物の構造上地震に備えて設備を定期的に点検したり、最新設備に切り替えたりすることもあります。
そのため、設備の保守や管理のために管理費が高くなることもあります。
同じように地震災害によって建物に何らかの被害が生じた場合には、修繕費を必要とする場合もあります。
2. タワーマンションの地震による倒壊のリスクとは?タワーマンションの3つの地震対策(構造)
賃貸のタワーマンション選ぶときに、具体的にどのような地震対策を施しているかを確認するときには、まず建物の構造をチェックします。
タワーマンションには耐震構造、制震構造、免震構造の3つタイプがあります。
2-1. 耐震
耐震構造は一言でいうと、地震が起きたら揺れますが倒れない造りです。
耐震構造は地震の強いエネルギーに対して耐えることができるように設計されていることが特長です。
具体的には強くて頑丈な柱や梁を用いることによって地震による倒壊を防ぎます。
耐震構造の場合はタワーマンション全体で地震によるエネルギーを受け止めるため、地震による揺れが建物に直接伝わります。
そのため強い揺れの地震が起きた場合には、家具や電化製品の倒壊や落下の危険性があります。
また壁へのダメージもかなりあるため、状況によっては修復作業が必要になります。
2-2. 制震
制震構造は一言で言うと、高層マンションでも揺れにくい造りです。
制震構造は地震の強いエネルギーを制振部材で吸収して地震の揺れを和らげるのが特長です。
具体的にはタワーマンションの各フロアにはねやゴムなどのダンパーを建物内の骨組みの部分に設置して地震によるエネルギーを小さくします。
マンションによってはダンパーではなく、柱と柱の間にブレースとオイルダンパーを設置したり、鋼板を入れたりするタイプもありますが、仕組みはダンパーと同じです。
制震構造の場合は揺れ自体が軽減されるため、家具や電化製品の倒壊や落下の危険性が減少するため、より安全といえます。
ただし地震の揺れが強い場合には、耐震構造と同じように壁にダメージを受けることもあります。
制震構造は比較的安価ながらも丈夫に建築できるため、多くのタワーマンションで採用されています。
2-3. 免震
免震構造は一言で言うと、地震の揺れを建物に伝えない造りです。
免震構造は建物ではなく地面の上に免震装置を設置するため、地震の揺れによるエネルギーをアイソレーターと呼ばれる免震装置ですべて吸収します。
そのため地面とタワーマンションが切り離された状態になり、エネルギーがタワーマンションに伝わりにくくなります。
免震構造は耐震構造や制震構造と比較して、地震の揺れを1/3以下まで軽減させることができます。
そのため、家具や電化製品による落下や倒壊を防いだり、壁へのダメージを小さくすることができます。
免震構造は地震対策から見ればかなり優れた設計ですが、建設コストが高いという欠点があります。
また定期的なメンテナンスも必要となるため維持費も高くなります。
どの構造で設計されているかによってタワーマンションの家賃は変わります。
免震構造は3つの構造の中では一番安全ですが、その分家賃は高くなります。
また耐震構造のタワーマンションでも震度6強の大きな地震でも倒壊しないように設計されているため、予算に合った構造を選ぶようにしましょう。
3. タワーマンションの地震に対するデメリットが不安ならこんな高級賃貸マンションもおすすめ!
タワーマンションの地震についてのデメリットに不安がある場合には低層の高級賃貸マンションに住むという選択肢もおすすめです。
東京都内には低層の高級賃貸マンションがたくさんありますが、その中でもおすすめの5つをご紹介します。
(参照:高級マンションドットコム「低層マンションとタワーマンションの意外な比較結果とは?」)
3-1. ラトゥール市谷砂土原Ⅰ・Ⅱ
ラトゥール市谷砂土原Ⅰ・Ⅱは鉄筋コンクリート造りの地上5階建て高級賃貸マンションです。
戸数は28戸と少な目のため地震などが起きても安全に非難することができます。
耐震構造などは設計されていませんが、マンション内には災害用備蓄品も備えてあります。
またフロントサービスや住友不動産の24時間オンラインセキュリティシステムS-GUARDが備えられているため、地震などの災害が起きたときでも安心して避難することができます。
・住所
東京都新宿区市谷砂土原町3丁目19番
・アクセス
東京メトロ有楽町線、南北線市ヶ谷駅より徒歩9分
・賃料
4LDK、181.6㎡ 1,080,000円
3-2. THE SCAPE
THE SCAPEは鉄筋コンクリート造りの地上5階建て低層高級賃貸マンションです。
免震構造や対価構造のマンションのため、地震や火災が起きた際にも安心できます。
さらに耐震補強工事も行っているため耐震対策はバッチリです。
さらに2面バルコニーが設置されているため、眺めが良いだけでなく、いざというときのための避難経路としても利用できます。
・住所
東京都渋谷区東4丁目4-6
・アクセス
JR山手線渋谷駅より徒歩14分
・賃料
2LDK+S、125.54m² 900,000円
3-3. パークアクシス恵比寿
パークアクシス恵比寿は鉄筋コンクリート造りの地上9階建て低層高級賃貸マンションです。
建物は2009年と比較的新しく、耐震構造を施しているため地震などの災害が起きても安心です。
コンシェルジュも常時待機しているため、万が一の災害が起きても安心して避難誘導してもらえます。
さらにパークアクシス恵比寿は高台に建築されているため、地震だけでなく水害などの二次災害についても安心、安全な造りになっています。
・住所
東京都渋谷区恵比寿4丁目16−6
・アクセス
東京メトロ日比谷線恵比寿駅より徒歩6分
・賃料
2LDK、86.93㎡ 550,000円
3-4. センチュリーフォレスト2号棟
センチュリーフォレスト2号棟は鉄筋コンクリート造りの地上7階建て低層高級賃貸マンションです。
建物は2011年と新しい上に免震構造の造りのため地震が起きても安心できます。
24時間緊急通報システムも備わっているため、地震だけでなく火災などの二次災害が起きたときも安心してすぐに通報できます。
建物周辺は閑静な住宅街のため車の通りも少なく、静かに暮らすことができるだけでなく、地震が起きたときでも比較的容易に避難ができます。
・住所
東京都渋谷区鶯谷町14-2
・アクセス
東急東横線代官山駅より徒歩8分
・賃料
2LDK、82.27m² 480,000円
3-5. ブリリアガーデン池袋
ブリリアガーデン池袋は鉄筋コンクリート造りの地上5階建て低層高級賃貸マンションです。
耐震構造や耐火構造を設置しているため地震が起きても安心できます。
近くには上り屋敷公園もあるため地震の際の避難所としても利用できます。
モニターつきインターホンやオートロックも設置されているため、防災だけではなく防犯の面でもしっかりした設備が備わっています。
・住所
東京都豊島区西池袋3丁目18-14
・アクセス
JR山手線池袋駅より徒歩9分
・賃料
3LDK、90.63m² 490,000円
4. タワーマンションの地震対策とデメリットまとめ
賃貸タワーマンションに住むなら地震によるリスクも考慮に入れましょう
賃貸タワーマンションの多くは地震のための対策を行っており、大地震が発生しても倒壊の心配はありません。
ただしタワーマンション特有の問題が発生する危険性もあるため注意が必要です。
タワーマンションでは、地震によってエレベーターや電気や水道が使用できなくなる可能性があります。
また揺れが大きいため家具などの倒壊の危険性もあります。
災害のために食料や水を用意したり、地震防止のストッパーなどを家具に取り付けるなどをして備えをしておくことが重要です。