
首都圏を中心に増え続けているタワーマンション。
人気の一方で、子育てをするうえで弊害や悪影響を懸念する声もきかれます。
そこで、ここではタワーマンションが子育てに不向きといわれている三つの理由を説明しています。
タワーマンションに住むことを考えている方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
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1. タワーマンションが子育てに不向きって本当?驚きの3つの弊害・影響とは?
近年、東京を中心に増加中のタワーマンション。
不動産経済研究所の調査によると、2008年から2018年の10年間に完成した超高層マンション(20階建て以上)の総数は695棟19万戸以上。
そのうちの60%にあたる約11万8,000戸が首都圏に建設されています。
武蔵小杉(神奈川県川崎市)や豊洲(東京都江東区)は「タワマン銀座」と呼ばれるほど、多くのタワーマンションが建てられていることで有名ですよね。
豊洲エリアにあたる豊洲駅、新豊洲駅周辺には、以下のようなタワーマンションがあります。
- アーバンドックパークシティ豊洲タワーA棟(東京都江東区豊洲2丁目、豊洲駅から徒歩8分53階建て、総戸数1481(A・B・C棟合計)戸、2008年2月竣工)
- アーバンドックパークシティ豊洲タワーB棟(東京都江東区豊洲2丁目、豊洲駅から徒歩7分32階建て、総戸数1481(A・B・C棟合計)戸、2008年1月竣工)
- THE TOYOSU TOWER(東京都江東区豊洲3丁目、豊洲駅から徒歩6分43階建て、総戸数825戸、2008年10月竣工)
そんな人気のタワーマンションですが、実は、「子育てには不向き」という専門家の意見があるんです。
そこで、以下では、タワーマンションで子育てをする上で、どんな弊害・影響があるのかを解説いたします。
引っ越しを検討している方は必見です!
1-1. 低体温児になりやすい
一般的に6階以上の高さとなっているマンションを高層マンションといい、タワーマンションはそれより高い20階以上のマンションを指します。
多くの人は眺望や開放感などを重視して選びがちですが、子供に悪影響を及ぼしてしまうのが「健康面」です。
特に低体温やアレルギーになる子供は多いといわれています。
高層階なので外へ遊びに出るのも億劫になりやすく、どうしても室内で遊ぶことが増えます。
どうやらこれが低体温の原因になっているとのこと。
さらに、ぜん息などのアレルギー疾患も多いといわれています。
それは、高層階ほど窓を開けることができないからでしょう。
転落の危険性や風が強いなどで、年中窓を閉め切った状態になります。
外の空気を浴びることができない子供は体が弱くなり、アレルギーや低体温といった健康への悪影響を及ぼしてしまいます。
このように、成長期の子供にはかなりデメリットになることが分かります。
また妊婦さんでも、流産のリスクが高くなるといわれていますから、ある程度子供が大きくなるまではタワーマンションは避けたほうが良いのかもしれません。
タワーマンションに住んでいても、積極的に外へ出るようにすることで解消できますが、20階から1階へ降りるのは億劫です。
引っ越した当初は張り切って外へ出るようにしても、最終的に家に引きこもるようになった方は少なくないといいます。
それが育ち盛りの子供となるとどうしても健康面でマイナスになってしまうでしょう。
1-2. 情緒不安定になりやすい
先にも述べたように外出する機会がグンと減ってしまうため、人との触れ合いがなくなり情緒不安定になりやすいといわれています。
実際、タワーマンションに住んでいる子供で問題を起こすケースは少なくありません。
低層マンションや戸建てに住んでいる子供は、気軽に外へ出られるのでいろんな人と出会い成長していきます。
人と触れ合いがあるということは、人との接し方も自然と身につくようになります。
しかしタワーマンションに住んでいると外へ出るのが億劫になってしまうため、どうしても人との触れ合いがなくなり人間関係でトラブルを招きやすくなってしまうのです。
もちろん、積極的に外へ出るようにしていれば良いですが、それができていない場合は情緒不安定な子供に育ちやすいでしょう。
もちろん、外へ出る機会が減ることだけが情緒不安定になる原因ではありません。
体温の調整がきちんとできないことも関係しています。
地上は暖かいのに高層階に住んでいるせいでベランダに出ると寒い、窓を開けられないから外の空気を感じられない、気圧で体調を崩す、風や地震で揺れを感じやすい。
こういった不安定な環境も情緒不安定になってしまう原因でしょう。
1-3. 自立できない子供に?
家の中で過ごすことが多いため、「自分でやる」という意思が薄れます。
特に近年は一人っ子の家庭も多いですから、そうなるとなおさら両親がなんでもやってしまい自立を妨げてしまいます。
要するに、「親に依存しやすい」「子供に依存しやすい」のです。
子育てをするうえで、これは非常に大きなデメリットになります。
実際、低層マンションに住んでいる子供とタワーマンションに住んでいる子供では、自分でやるべきこと(トイレや着替えなど)ができないケースが多いという調査結果が出ています。
タワーマンションに住むことがデメリットになるというよりも、子供が小さいうちは住まないほうが子育てにおいてメリットになるというわけです。
中学校2、3年くらいになってくると、同じ子供でもタワーマンションに住んでも問題ないという専門家もいますので、小学校のうちはなるべく階層の低いマンションや戸建てに住むようにしましょう。
2. タワーマンションは子供には危険?子育てで気になる安全面への注意点
タワーマンションの危険性は健康や成長だけではありません。
もっとも多いのが、「転落」「飛び降り」などのリスクです。
特に子供が小さいうちはいろんなことに興味をもつため、危険なことも平気でやってしまいます。
実際、空飛ぶアニメを見て「空を飛んでみたい」とタワーマンションから子供が転落し、死亡した事件が起こっています。
少し目を離した隙にこのような事件が起こることも十分あり得ますから、子育てをするうえで多くの神経を使うことになるでしょう。
「どうしてもタワーマンションに住みたい!」という方で小さなお子さんがいる家庭は、とにかく安全面に細心の注意をはらう必要があります。
3. タワーマンションだけじゃない!子育てに向いている高級マンションとは?
高級マンションというとタワーマンションを思い浮かべる方が多いかもしれませんが、実際は低層マンションでも高級賃貸はたくさんあります。
ですから、無理にタワーマンションを選ぶ必要はありません。
低層高級マンションなら住環境が良いので子育てにも適していますし、設備も整っているので安心・安全に生活できます。
タワーマンションはどちらかというと都心部に立地していることが多く、子供が住むには不向きです。
一方で低層高級マンションは周辺に公園や自然があり、閑静な住宅地に立地していることが多いのでとても快適でしょう。
子供はもちろんのことママにとってもゆとりのある生活が期待できます。
3-1. 低層の高級マンションが人気!
ひと口に高級マンションといってもさまざまですが、なかでも人気が高いのが先ほど登場した「低層高級マンション」です。
その名のとおり3~4階の低層マンションで、高級賃貸なので設備も充実しています。
近年は低層の高級マンションも増えており、タワーマンションにはないデザイン性や重厚感、住環境の良さで注目されています。
また住戸が少ないので近所付き合いもしやすく、造りがしっかりしているので子供がバタバタと走り回っても響きません。
タワーマンションは床や戸境壁が軽量になっているため、どうしても遮音性が低いといわれています。
またいろんな年齢層が住んでいるので、騒音トラブルも少なくありません。
そういった理由から、子育てをするなら断然低層高級マンションがメリットになるというわけです。
(参照:高級マンションドットコム「低層マンションと高層マンションの意外な比較結果とは?」)
3-2. タワーマンションと低層高級マンションの違い
一番のちがいは、なんといっても階層でしょう。
タワーマンションは、先にも述べたように20階以上のマンションを指します。
低層階と高層階では賃料も変わってきますが、「高層」であることが大きなポイントです。
一方で低層高級マンションは、3~4階。ほとんどのマンションは3階が最上階になります。
しかし高級賃貸マンションということで、一般の低層マンションとは異なり賃料は高く設定されています。
またタワーマンションは繁華街に立地していることが多いですが、低層高級マンションは閑静な住宅街に立地しています。
一人暮らしや夫婦で住んでいる場合は交通の便が良いのでタワーマンションは住みやすいかもしれません。
共用スペースが充実しているのもタワーマンションでしょう。
(参照:高級マンションドットコム「低層マンションとタワーマンションの意外な比較結果とは?」)
4. タワーマンションの子育てへの影響とマンション選びのポイントまとめ
眺望や開放感など、タワーマンションにはさまざまな魅力があります。
しかし子育てをするうえでは危険性が高く、あまりおすすめしないといっている専門家が多いことが分かりました。
同じ高級賃貸マンションに住むなら、住環境の良さと快適さを重視した低層高級マンションのほうが子育てしやすいといえるでしょう。